シーズン前整備のブレーキフルード交換中にレバーを握ると手に何か水分がかかるような違和感を感じました。
マスターシリンダーを見てみるととプッシュロッドのブーツがやぶれ、そこからブレーキフルードが漏れていました。
早速ブレーキレバーを外して状況確認。
ブーツの奥からブレーキフルードが漏れています。
中古で購入したYZF-R1用のセミラジアルですが、おそらく新車装着から考えると20年近くは経過していると思われるため、フルード漏れが発生してもおかしくはないですね。
ブーツを取り外して更に確認します。
滲んだ後なのかグリースが固着したものなのか、粉状のカスのような物が蓄積しています。
ビニール袋でマスターシリンダー周辺を養生してマスターシリンダーを分解していきます。
スナップリングが蓄積物で固着していましたが、小さいマイナスドライバーでスナップリングの溝を清掃してからスナップリングプライヤーで握ると外すことが出来ました。
粉まみれです。
取り外した各部品。
ピストンやカップには損傷等は無し。
シリンダー側も綺麗な状態です。
これならオーバーホールで修理出来そうです。
ヤマハ YZF-R1用 セミラジアルマスターシリンダー リペアキット
早速部品を検索します。
- 5VY-W2587-00-00 MASTER CYLINDER SUB ASSY 約￥10,000 (2023年3月現在）
- 5VY-W0041-00-00 CYLINDER KIT, MASTER (代替品版 2S3-W0041-00) ￥約4,300（2023年3月現在）
- 5VY-W0048-00-00 BLEED SCREW KIT
- 5VY-25975-00-00 SEAL 1
- 5VY-2589F-00-00 BOLT, LEVER
- 5VS-2586F-00-00 NUT, COVER
- 5VY-83922-00-00 LEVER 2
- 4HM-83980-00-00 FRONT STOP SWITCH ASSY.
- 5VS-2585H-00-00 SCREW, SET
- 5VY-25894-00-00 TANK, RESERVOIR
- 5VY-25854-00-00 DIAPHRAGM, RESERVOIR
- 5VY-25855-00-00 BUSH, DIAPHRAGM
- 5VY-25852-00-00 CAP, RESERVOIR
- 5SL-25895-00-00 HOSE, RESERVOIR
- 90467-090A1-00 CLIP
- 5VY-2589G-00-00 HOLDER
- 5VY-2589H-00-00 SCREW
- 5VY-25872-00-00 HOSE, BRAKE 1
- 90401-10172-00 BOLT, UNION
- 90201-10118-00 WASHER, PLATE
マスターシリンダー Sub Assyでも約10,000円で購入出来るので悩みましたが、今回はリペアキットで修理します。
※20年近く経過するマスターシリンダーにも関わらず純正部品の供給があるのは助かりますね。
しかし、すでに供給不可のネットショップもあったので、そろそろ廃盤の可能性があります。
ヤマハ セミラジアルマスターオーバーホール
購入した部品です。
2S3-W0041-00 CYLINDER KIT, MASTER
モノタロウで購入しました。
取り外した部品と比べてみます。
左が新品です。
品番は代替えしていますが、部品の変更は無さそうです。
新品と比べるとカップのリップ部分がへたってきてるのが分かりますね。
それでは早速組み付けていきます。
シリンダー側を良く清掃してから、カップのリップ部分にブレーキフルードを塗布し、馴染ませてから組み付けてます。
ピストンを少し押しながらスナップリングでピストンを固定します。
プッシュロッドの摺動部にグリースを給油してからブーツを取り付けて、ブレーキレバーを復元していきます。
組み上がりました。
マスターシリンダーのエア抜き
マスターシリンダーにあるブリーダープラグから最初にエア抜きを行います。
次にキャリパー側のエア抜き。
最後にレバーを握りマスターシリンダーからフルード漏れがないか確認。
いけそうですね。
これで今シーズンも楽しく乗れそうです。
今回のことでリヤマスターシリンダー、前後ブレーキキャリパーのオーバーホールも考えるようになりました。
今シーズンが終わったらその辺りのメンテナンスも行いたいと思います。
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