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チェンジペダルの固着
ツーリング途中のダウンシフト時にチェンジペダルが固着。
おそらく3速から2速への変速中だったと思います。
踏み込んだ状態から全く動かなくなり、ギヤも入っていない状態。※ニュートラルに入っているような状態です。
どうにもならなくなり、人生初のレッカーとなりました。

自宅にレッカーで戻ってきたモンスターですが、早速、原因究明していきます。

まずは現状の確認。
- チェンジペダルが踏み込んだ位置で動かない。
- エンジンは始動できる。異音無し
- チェンジペダルが動かなくなる前後でも異音等は無し。

エンジン内部で何かが壊れて大きく損傷しているような感触はなく、チェンジペダルに関係のあるリンク類の不具合もしくは引っかかって固着していると言った印象です。
とにかくジェネレーターカバーを外してみないと分かりませんね。
ジェネレーターカバー取り外し
エンジンオイルを抜いてジェネレーターカバーを取り外していきます。

作業詳細はセルモーターのオーバーホールの記事をご覧ください。
ジェネレーターカバーが外れました。

パッと見では不具合はなさそうに見えましたが、シフトフォークがシフトドラムのピンに引っかかって動かなくなっています。

シフトチェンジ出来ない原因は分かりました。
フライホイールの取り外し
シフトフォークをしっかり点検するためにフライホイールを取り外していきます。
フライホイールを固定しているナットは30mmで、締め付けトルクは270Nmです。
はたして簡単に緩むのか?
ここでフライホイールを固定するSSTを使用します。

今後のための整備にと購入していました。

心配しておりましたが、40cmのスピンナーハンドルと60cmほどのパイプ延長であっけなく緩みました。
30mmのソケットはインパクト用のディープソケットを使用。

フライホイールが外れました。

シフトフォーク点検
シフトフォークが全く動かないので取り付けボルトを緩めます。

シフトフォークの取り付け位置を調整出来るように取り付け部分は長穴となっています。、

同じ位置に復元出来るようにボルトの取り付け位置は覚えておいた方がいいですね。
シフトフォークを一度取り外して引っかかりを取り除きました。
シフトフォークを目視点検しましたが、曲がりや摩耗等は確認出来ませんでした。



一度組み付けて作動を確認します。
正常にシフトチェンジが出来るようになりました。

調べてみるとシフトフォークが引っかかる原因はいくつかあるようです。
- 転倒などによりシフトフォークに大きな負荷がかかり、シフトフォークが変形したり、シフトプレートが開いてしまった。
- シフトフォークの取り付けボルトの緩み
- シフトフォークの調整不良
私の元にモンスターが来てからの転倒歴はありませんが、前オーナーは左側に転倒されています。
その時のダメージが多少あったのかもしれません。
今まで一度も今回のような不具合がなかったため、このまま復元しても問題なさそうですが、はっきりした原因が不明なので再発する可能性はあります。
そういった理由からシフトフォークは交換することにしました。
また、経年劣化等で折れることがあるリターンスプリングも今回予防整備で交換してしまいます。
早速、部品を注文をします。
シフトフォークの交換
2か月ほど待って、やっと部品が揃いましたので早速作業致します。
※この時はCリングがなかなか入荷されませんでした。

左が新しいシフトフォークです。

取り外した古いシフトフォークと新品を比べてみましたが、特に曲がりなどはありません。
形状は少し変わっています。
スプリングも形状に変更がありますね。
左が新しいスプリングです。

シフトプレートには少し傷がついていましたが開きは無さそうです。

リターンスプリングも交換します。
左が新しいスプリングです。

こちらも形状変更あり。

全ての部品を交換して車両に取り付けます。
スナップリングとCリングは新品で組み付けております。
シフトフォークの調整
シフトフォークの取り付け位置は通常SSTで調整するようですが、取り外す前と同じ位置で取り付けてからギヤの入りを確認して微調整しました。
まずはダウンシフトの時にクランクのギヤとシフトフォークが干渉しないこと。
古いスプリングは少し当たった跡がありました。(写真はダウンシフトしている状態です。)

そして、2速にしてシフトフォークとシフトドラムの遊びがダウンシフト、アップシフトどちらでも同じになるようにすること。

僕はクランクのギヤとの隙間(干渉しない)を優先したので、少しダウンシフト側の遊びが大きい位置で調整しています。
フライホイールの取り付け
フライホイールを取り付けて、ナットを270Nmで締め付けます。

取り付け完了。

ジェネレーターカバー取り付け
ここからの復元方法はセルモーター修理を参照下さい。
ここまで復元できました。

シフトチェンジ実走点検
液体ガスケットが乾くの待って、1週間後にエンジンオイルを入れました。
試走してシフトチェンジの確認と各部のオイル漏れがないかを確認します。

シフトチェンジもスムーズですし、オイル漏れもありませんでした。
ひとまずは修理完了です。
長距離走行はこれからですが、様子を見ていきます。
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